きれいになった道頓堀川に絶滅危惧種ニホンウナギ
2023年1月10日
大阪府立環境農林水産総合研究所は10日、大阪市中心部の道頓堀川で、ニホンウナギの生息を確認したと発表した。繁華街ミナミを流れ、かつては水質汚濁のひどさで知られた川だけに、研究所は「餌となるカニ類なども生息している証しで、
生態系の存在が確認された」と評価。学術的な調査による道頓堀川での捕獲は初めてという。
調査は、阪神タイガース優勝時などに多くの人が集まる「戎橋」の下流約500メートル地点で実施。2022年11月11日夜、
仕掛けておいたはえ縄をたぐるとウナギ10匹が次々と揚がり、捕獲用仕掛け「かご網」にも1匹がかかっていた。
計11匹の体長は30~60センチ。一部は、年齢や回遊履歴の研究試料として活用する。テレビ番組の取材をきっかけに、
「都会の川にも生物多様性があることを知ってもらおう」と調査した。
道頓堀川は、高度経済成長期にヘドロがたまり、水中の酸素がほぼない状態まで汚濁。水門の設置と
操作によってきれいな水を流し込むことで、1980年代には水質が改善した。
ニホンウナギは、大阪府のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に分類されているが、少ないながらも府内の広範囲で生息が
確認されている。研究所の山本義彦主任研究員は「道頓堀にもいるだろうとは思っていたが、実際に捕獲できて
よかった」とし、「人通りが多く、釣りざおを使うと危ないので、漁師が取ったウナギを食べてほしい」と話した
この鰻はどんな模様をしているのか楽しみですね。もしかしてタイガース色?